温泉旅行 in 日田&湯布院 第2部
第1部の続きです.
実は、日中の日田温泉エレベーターにて、夜20:00~小規模な花火の打ち上げがあるよと貼り紙が告知をしていました。
夜の移動計画は、この花火を基準としてスケジュールを組みます。
今思えば、このスケジュール自体が苦行へのいざないだったのかな…
ウィスキー博物館を出たのが17:30くらい。
なら、19:00を目途に次の温泉に入れば花火が丁度見られるということで、市民文化センターで時間を潰します。
この文化センター、壁や梁には天然木が使われています。初めて訪れた私でも、実家のような安心感、モデルハウスのようなぬくもりを感じることができました。
そんなことを考えながら思慕にふけっていると気づけば、1時間経過。
(ボーっとしてたらすぐ時間たつ。
で、ぼんやりしたのち,かんぽの宿を目指して,またまた夜道に5キロくらい歩きます.
(地図上では1.8kmらしいけど、そんなにうまくたどり着くわけがない
その頃には日もすっかり暮れて、風も強くなりだし、気温もだいぶ下がり始めました。
コイン精米所で風除けしつつ、震えながら走ったりしつつで、無事にかんぽの宿に到着します。
かんぽの宿到着が19:00過ぎ.
受付について,体力が回復したのもつかの間、受付のおばちゃんは「最終受付が18:00には終わっとるんですよ」と淡泊に伝えます.
隣に丁度到着した宿の宿泊客に対しては、愛想を振りまいて、世間話もしてるんですよね。見た目はそうでもないのですが、湯婆婆に見えて仕方がなかった。
確か、かんぽの宿は経営不振に陥りましたよね。その影響で営業時間が短縮になっていたらしいんですよ。
ネットの旅まとめサイトには経営不振前の営業時間書いてるし、かんぽの宿側のサイトも営業不振前後の両方のものが乱立しているんですよね。
パンフレットには正確な営業時間がしっかり書かれていた。ネットの情報は信じられないがパンフレットの情報は正しい。ここ覚えておいて下さい。
郵便局には度々お世話になっているのですが,たまたま見かけた、この日本郵政の看板に対して殺意が生まれました.
「日本郵政め!くぁws◎δ△×^&えdrfχ !」(マジで怒鳴ったけど、相当気が立ってたのかな.
体力ゲージ
寒さ -10
精神的ダメージ -10
体力[65/100]
実は今回の旅では,スマホ用の外部バッテリーを忘れたり,寒さ対策を怠ったりしました.当然、思考は停止し始めます。
気温が低くなり始めると,スマホのバッテリーが早く減りだし、googlemapが使えなくなります.未開の地で情報源がないのは死活問題です.
それらが原因で,体力的にも精神的にも,どんどん削られてゆきだします.
バッテリーが基本的に無かったので,写真を撮る余裕がありませんでした.なので,今回の記事は,写真がとても少ない状況になっています.
かんぽの宿で受付のおばさんにじろじろ見られながらソファでくつろいでいたあと、花火大会に向かいます。
小舟が川の洲に近いところで、花火を打ち上げていました。
花火大会は、たった5分しかないんですけど、すさんだ心には希望の灯のように見えて、ぐっと刺さりました。
でも、寒さの方が勝って、もう何も考えてないんですよね。
体力ゲージ
感動 +5
寒さ -10
体力[60/100]
花火も見終わったのですが、温泉への夢はまだ捨てていません。
川洲からある程度離れた山奥にある琴平温泉を目指して歩き始めます。
この時丁度20:05分。ゆっくり歩いて行っても21:00には着くでしょう。
本当は星空が見えると最高なんでしょうが、あいにくの曇天でした。
しかし、道中は車ともすれ違わないし、ましてや誰一人として歩いていません。
だんだん温泉に近づいてくると、今度は温泉からの帰りのタクシーとすれ違いだすのですが、こっちは黒い服を着ていたので何度かひかれそうになります。
そもそも、こんな道、歩いて来るべきではないのかもしれない。
温泉の近くの道は川のせせらぎによって風情が生まれているのですが、高速用の高架下をくぐって辿り着くという点で、いかに山奥にあるかをわかって頂けるでしょう。
ちょうど20:50分に温泉前に到着しました。
しかし、受付のおじちゃんが首にタオルを巻き終わり、荷物もまとめ終わって、受付小屋の電気を消した瞬間を見てしまったのです。
受付のガラスには本日終了の貼り紙が。
またも営業時間に裏切られました。ですが、パンフレットには21:30最終受付と書かれているのです。
パンフレットにも営業時間の情報はしっかり書かれていない。ネットの情報はもちろん信じられないが、パンフレットの情報も正しくなかった。
ここも覚えておいて下さい。テストには出ませんが、この世の真理です。
悲しまぎれに、両手には角ハイと柿の種を持ってます。
夜道で誰もいないため、半泣きで叫びつつ歩いて帰るわけです。途中雨が降り出しましたが、もちろん両手がふさがっているので、ずぶぬれになりながら柿の種をほおばっていました。
(あと、スマホの充電が3%を切ったのでそろそろやばいかった
体力ゲージ
この世への絶望 -10
歩き疲れ -10
寒さ -10
体力[30/100]
途中、車屋さんの、看板マスコットに出会いました。
疲れ身の私を、心なしか笑わってる気がするぞ。
精神的ダメージ -30
[0/100]
さて,このタイミングで,寝床に向かおうか悩んでいました.
ネカフェは一泊9時間で1950円です.朝7時に起きるとすると,まだ時間を潰さないといけない.
ネカフェごときに延滞料金取られるのは癪に障るので,先ほど訪れてみたバーに寄ってみる事にしました.
バーに着いて初めて気付いたのですが,バーの中が満員ではありませんか.こんなに繁盛している店とは...
さて,入ろうか入らまいか入口のガラス戸の前で数分ほど悩んで行ったり来たりしていました.
まぁ最終的には,段々寒くなってきたので,面倒くさくなってバーの中に入ったのですが.
ここのバーを何十年前から始めて,どうやら自分が学生第一号だったようです.
店長に結構驚かれました.
カウンターの真ん中が丁度空いていたため,左側には市役所・地銀の集まり,右側には社長の集まりの板挟みになって座ることになりました。
まぁ,みんな酔ってるのでべろんべろんに絡んでくるんですよね.
ちなみに,爪楊枝がぶっ刺さってる肉は鹿肉です.いわゆる,ジビエ料理です.
多分大学生の物珍しさと,日田自慢の勢いなのか,地銀の人達が潔く,自分の分も頼んでくれます.
一通り,日田自慢やら就職の話やらで,話が盛り上がった後,地銀の人が去っていきました.
今度は社長たちのターン.自分を囲うようにして社長が座り直します.
でも,地銀の人達とはまた話の内容が違うんですよね.案の定キャラが濃い人達ばかりで,トライアスロンの日本代表とかなんですよね.体育会系の話で盛り上がります.
右端にあるドリンクがマッサンのハイボール,比較的小さい容器に入ったのがカクテルのロックです.両方,社長さん達のおごりでした.
ちょっと真剣な話を交わした後,今度は社長さん達が帰って行きました.
自分一人だけがポツンと残りました.
最後は,バーの店長と話をします.
「今日のお客さん達との出会いは単なる偶然かもしれないけれど,やはり何か積み上げて来たものがあって,それが縁として表れたのかもしれないね」
そんなもんなのかなーと,ボーっと聞いてると閉店の時間になってしまいました.
さぁ,ここからが地獄です.
バーを出た後は,酔った勢いで浮かれてスキップしながらネカフェに向かっています.
しかし,泊まるつもりのネカフェが,閉まっていました。
今回の旅は,ことごとくついていないのです.
やはり,入口ドアをドンドン叩いても、誰も反応してくれません。
ここで、初めて事の深刻さに気付きます。
ここから必死に寝床を探し始めます.
まず,駅に着いたものの、駅舎空いてないです。
この段階でかなり,凍え死にそうになっています.
24時間営業のお店を探し求めて、今度はマクドナルドに着きました.
ここもやはり空いていません.
もう,寒さのせいで壊滅的に思考が止まって,心なしか走馬灯を眺めながら幸せを感じる段階に来ています.
意識がもうろうとした状態で,やっとジョイフルを見つけます。
この時、私の眼にはジョイフルに後光が指して見えていました。
無事にジョイフルに到着した後はひと時の幸せを味わいながら、宿泊費として320円を支払い,そのまますぐに眠りについたのでした.
結構、ジョイフルのソファは眠りやすい。