例のバイトで、オーナーに提言した話した
(原文ママ)
1,
そろそろバイトを辞めないといけません。
これは、自分の研究室配属が忙しくなること(本音:飲食バイトが面倒くさいのでやめる)に起因します。
先日、お店の売上を意識して接客しろ、というお話を伺いました。
「いずも君は、今日お客さんと一緒に2杯飲んだね。2時間でバイト代が1800円だけど、1杯500円として、元を取るにはあと2杯は飲まないといけない。
なら、自分が席を盛り上げて、飲める雰囲気を作らないと。それは、気配りであり、会社に入っても役に立つはずね。」
これはもちろん正しい事実ですが、大局のうちの一部でしかありません。そのため、疑問が残りました。
さて、この際、「建前」というフェーズを越えて「本音」の段階で話すことにします。
ここで、本音を語った場合、多くが揉める原因になるので、先に共有事項をまとめておきましょう。
①自分が話す軸として、「お店の売上」の観点から話します。
②自分の主観を殺して話します。そのために、自分がどう思っているかではなく、自分の行動記録・オーナーの行動記録を根拠として話します。
これを共有しておくだけで、話し終わった後に後味が悪くなくなります。
踏まえて、お店の方針としてどうすればいいかの提言に移りたいと思います。
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2,
まず、現状の確認をしましょう。
新入バイトがすぐに辞める状況があると聞きました。これは、バイトに対する待遇が悪いのが理由です。
同僚の彼は虐待を受けて育ったと言いました。なぜ生きているのかも不思議です。
私も、数多の理不尽に耐えて生き抜いてきました。
そういった、人生の修羅場を生き抜いてきたような人間しかバイトとして残っていない現状です。
現代は、大半の人が平和に生きており、ほとんどの大学生は、今から理不尽を受けて成長するという段階です。
そもそも、バイトを経験する中で、成長しようと考えているため、最初の段階からハードルが高すぎると、辞めていくわけです。
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3,
次に、原因を探っていきましょう。
これは、確実にお店側に問題があります。
何かしらの原因があって、結果として新入バイトが辞める状況が生まれているわけです。
原因を探るために、5W1Hのフレームワークを使う方法があります。簡単に言うと、”なぜ”を深堀りする思考法です。
まず、直接原因を挙げる前に、直喩例を挙げてみましょう。
例)
ある人がダイエットをしようと考えました。
何ヶ月か続けましたが結果が出ません。
その理由として、自分の家族や友人が自分に厳しく助言しないからだと考えました。
これをこのお店の経営に当てはめてみます。
実際)
お店が「売上」を目的に経営しています。
4年お店を営業していますが、なかなか売上が上がりません。
その理由として、バイトの接客方法に問題があると言いました。
これのどこに問題があるかを理論的に考えてみましょう。
5W1Hにおける、what→why→how思考が役に立ちます。
フレームワークに落し込んだ結果)
<what>
ダイエットをする
お店の売上が上げる
<why>
痩せたいため
オーナーが自分の生活を豊かにするため
<how>
自分の家族や友人に助言してもらう
バイトの接客方法を改善する
ここで、2点原因がわかりました。
・個人の目的の割合が強い(俗に言う自己中心的)
・howが不明瞭である
第1に、
個人の目的の割合が強いですが、そもそも、人間は自分の利益のために生きます。
僕も、お金が必要なのでバイトを始めました。
ここで大事なのは、どの人間も根底では目的のために生きており、目的があるからこそ行動します。
自分の目的があるのに、相手の目的・国の大義に行動を強制させられる。これを理不尽といいます。
「戦争における学徒出兵」「行きたくないのに行かないといけない義務教育」などは理不尽の典型です。
理不尽を無くすためには、自分の利益と相手の利益をマッチさせることです。
個人の目的は持っていていいんだけれども、相手の目的を優先させて相殺する必要があります。
これは、人それぞれ生きる目的が違うので、相殺する目的の方法は一意に定まりません。
第2に
howが不明瞭ですが、これを明確にすることで、第1の目的は自動的に達成されます。
これが、今回の話の本質的な部分です。
ここでやっと、具体的な改善方法に入ります。
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4,
さて、具体的な対策および改善方法を考えてみましょう。
予めことわっておきますが、自分はにわかなので、確実に正しいわけではありません。間違っていることは承知でお願いします。
「お店の売上」を上げるための答えとしては、「需要と供給を意識して、売上を上げるための戦略を練る」ことです。
順番として、
①経営理念を明確にする。(基本)
②宣伝する。(応用)
③リピーターを増やす。(発展)
となります。
順番どおり追っていきましょう。
①経営理念を明確にする
先日、いろいろなバーを連れ歩いてもらいましたが、どの飲み屋も大差がないことがわかりました。
競争が激しくなると、それだけ売れる確率が狭まります
これは、どの業界も一緒ですが、参入障壁が低ければ低いほど競争が高まります。(「小売業界」「アパレル業界」「運送」「建築」...etc)
これは、営業や会社運営の宿命なので、避けることはできません。
そのために、
- 「誰を:who」
- 「何のために:why」
- 「どうやって:how」
- 「いつ:when」
- 「どこで:where」
を意識してみます。
これによって、お客さんの需要が明確になります。お客さんの目的=需要がマッチすれば、そのお店に来る理由になります。
もちろん、バイトが続ける理由にもなります。
対策方法として、大手企業を参考に分析すると良いです。
マクドナルドVSモスバーガーにおける客層
- マクドナルド:ドライブスルー客、若者、ジャンカー、格安嗜好
→即席で楽しんでもらう。お金のない若者をターゲットにする。比較的お金や時間がない人向け。 - モスバーガー:ドライブスルー客、家族連れ、高級嗜好
→店内で味わってもらう。ポテトの質感にこだわりを持つ。マクドナルドに比べて少し余裕がある人向け。
他にも、コメダ珈琲VS地方コーヒー店、サイゼリアVSジョイフル、ビッグボーイVSいきなりステーキなど、飲食ではたくさん例が挙げられます。
例えば、オーナーはギターが上手なので、オーナーのギターを聞きに来る客を網に引っ掛けると、うまくいくかもしれません。
ポイントとしては、「新規性」「独自性」を大々的に打ち出すことです。
踏まえて、
- なぜバーを営業しているのでしょうか。そもそも、バーを営業しないといけないのでしょうか。
- なぜ、この店名なのでしょうか。店名に理由はあるのでしょうか。
- なぜ、この位置でお店を経営しているのでしょうか。この場所で営業する必要はあるのでしょうか。
- なぜ、バイトを雇うのでしょうか。バイトを雇う必要はあるのでしょうか。
これが明確になり次第、
- お店を今後どうしたいのか
- どういったお客さんを呼びたいのか
- バイトに何を求めるのか
が見えてくると思います。
②宣伝する
①が確実にできると、このフェーズに移ります。
このお店のインスタグラムやfacebookがあることは知っています。先日、ホームページを作ろうと試みた話を聞きましたが、それももちろん良い手段です。
しかし、更新が2019年で止まっていたり、facebookも最近は更新がない状況が続いていることに気づきました。
また、indeeの応募を見て思ったのですが、求める人物像や、時給など、大事なことが書かれていませんでした。
これも、①が明確でないからです。
①が明確になり始めると、多くの場合、行動の自信がつきます。
宣伝する理由があれば、facebook等のSNS、ホームページを積極的に続ける動機になります。
ここでポイントなのですが、ある規模以上の宣伝を達成するためには、信頼が必要になります。
現状は問題が表面化していませんが、例えば、いざホームページを作りたい、となった時に問題になります。
ホームページ制作は受諾開発と呼ばれます。
開発企業側としては、受諾開発において、本当に開発後に、金を払ってくれる人なのか、という点が契約を結ぶポイントになります。
もし、信頼が無ければ契約は結べません。
ホームページ以外に、スポンサーをつけたり、クラウドファンディングをしたり、youtubeコラボを考えたり、一定以上に規模を拡大=他者との協力が必要となると、うまくいかなくなります。
どこまでを許容するのかは、法律と倫理の兼ね合いになります。
しかし、産地偽装やリコール隠蔽問題が会社の経営に大打撃を与えている点が信頼の重要性を証明しています。
DIAGOのホームレス発言、古塔ふみのトレパク問題などの例が示すように、有名人が信頼を損なうと、スポンサー・協力者に足を切られます。
例として)
・飲酒運転をしないほうがいいのではないか
・indeedの応募内容を明確にしたほうがいいのではないか
・雇用契約書を書かないといけないのではないか
・まんぼう中に営業しないほうがいいのではないか
このままでは”信頼がない”という点で、売上が上がらないことがボトルネックになってきます。
自分は数日働いただけでここまで気づいたので、もしかすると”いさく”の方がたくさん気づいているかもしれません。
至急の問題なので、早めに話しあった方がいいと思われます。
③リピーターを増やす
①、②が出来てから、初めて③が重要になってきます。
ノウハウとして③を培っておくのは確かにアリかもしれませんが、優先度はあまり高くなく、直接的な解決策にはなりません。
ここで、初めてLINEで集客する方法が生きてきます。
以下のように比較できます。
twitterやfacebookは横のつながり:不特定多数をターゲットに情報を発信する。→ 集客向け
LINEは縦のつながり:秘匿性の高い会話で、会話に一定の信頼が担保される。→ リピーター向け
順番としては、twitterやfacebookを最初の活用して、後からLINEを使っていく、流れになります。
もちろんですが、①、②が出来て、お客さんが増えだしてから、初めてバイトの仕事として、お客さんの席を盛り上げる段階になります。
その方が、バイトが場数を踏めるという点でも、言葉に説得性が生まれます。
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5,
以上が自分が考えているシナリオになります。
結果が出るまでにどれくらい時間がかかるかはわかりませんが、明確な戦略のもとで試行錯誤を繰り返すことで、売上があがるはずです。
自分は、例として、職場環境の改善を実践を行いました。
これについて、詳しくはまた話すことにします。